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インモード脱毛の安全性と医学的根拠
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実際に起こりうる副作用とその対処法
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従来の医療脱毛との効果・リスクの違い
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安全な施術を受けるためのクリニック選びの基準
インモード脱毛の安全性と効果|副作用リスクを医師が解説
インモード脱毛の安全性と副作用について医師監修で詳しく解説。従来の医療脱毛との違い、実際のリスク、クリニック選びのポイントまで、検討中の方が知っておくべき情報をまとめました。

この記事でわかること
この記事のポイント
- FDA認可済みの医療機器で、適切な施術下では安全性が確立されている
- 副作用は軽微なものが多いが、肌質や施術者の技量により個人差がある
- クリニック選びが安全性を左右する最も重要な要素
「インモード脱毛に興味があるけれど、新しい技術だから本当に安全なのか不安...」そんな悩みを抱えていませんか?
従来の医療脱毛とは異なる高周波技術を使用するインモード脱毛は、確かに効果的な施術として注目を集めています。しかし、どんな美容医療にもリスクは存在するため、事前の正しい情報収集が何より大切です。
この記事では、美容皮膚科医の監修のもと、インモード脱毛の安全性と副作用について医学的根拠に基づいて詳しく解説します。あなたが安心して施術を検討できるよう、メリットだけでなくリスクも含めて公平にお伝えしていきます。
まずは正しい知識を身につけて、あなたにとって最適な選択ができるよう一緒に確認していきましょう。
2024.11.14
インモード脱毛の基本的な仕組みと安全性の根拠
“インモード脱毛は、高周波(RF:ラジオ波)エネルギーを使用した比較的新しい医療脱毛技術です。従来のレーザー脱毛がメラニン色素に反応するのに対し、インモードは毛包周囲の組織に直接熱エネルギーを届けることで脱毛効果を得る仕組みです。
最も重要なポイントは、インモードが米国FDA(食品医薬品局)の認可を受けた医療機器であることです。FDAの承認を得るためには、厳格な臨床試験と安全性評価をクリアする必要があり、これは医療機器としての信頼性を示す重要な指標となります。
医学的な作用メカニズムを詳しく説明すると、高周波エネルギーが皮下組織の水分子を振動させることで摩擦熱を発生させ、毛包とその周囲組織にダメージを与えます。この際、表皮へのダメージを最小限に抑えながら、毛根部分に効率的に熱を伝達できるのがインモードの特徴です。
とはいえ、どんなに安全とされる医療機器でも、施術者の技量や患者の肌質によって結果は大きく左右されます。そのため、施術前の十分なカウンセリングと、経験豊富な医師による診断が不可欠です。適切な出力設定と施術手技により、安全性を最大限に確保することができます。”

インモード脱毛で実際に起こりうる副作用とその頻度
“インモード脱毛の副作用について、包み隠さず正直にお伝えします。どんな美容医療にも100%安全ということはなく、インモードも例外ではありません。
最も頻繁に報告される副作用は、施術後の一時的な皮膚の赤みと軽度の腫れです。これは施術部位の約60-80%で発生するとされ、通常は数時間から24時間以内に自然に軽減します。また、施術中に軽度から中程度の痛みを感じることがありますが、多くの患者さんは「温かい感覚」程度と表現されます。
より注意が必要な副作用として、色素沈着(約5-10%)と一時的な色素脱失(約2-5%)があります。特に日焼け肌や色黒の肌質の方は、これらのリスクが高くなる傾向があります。また、施術後の適切なケアを怠ると、細菌感染や瘢痕形成のリスクも考えられます。
稀ではありますが、火傷や水疱形成といった重篤な副作用も報告されています(発生率約1-2%)。これらは主に施術者の技量不足や機器の不適切な設定が原因とされており、信頼できるクリニックでの施術により、そのリスクを大幅に軽減することができます。
そんなあなたのために、副作用を最小限に抑える対策もしっかりとご紹介します。施術前2週間の日焼け回避、施術後の徹底した保湿ケア、紫外線対策の徹底など、患者さん自身でできる予防策も多く存在します。”
従来の医療脱毛との効果・安全性の比較分析
“「結局のところ、普通のレーザー脱毛とどう違うの?」という疑問にお答えします。インモードと従来のレーザー脱毛(アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー等)の違いを客観的に比較してみましょう。
痛みの比較では、インモードは従来のレーザー脱毛よりも痛みが少ないとされています。これは、高周波エネルギーがレーザー光よりも皮膚表面への刺激が少ないためです。実際の患者アンケートでは、レーザー脱毛の痛みを10段階の8-9と評価する方が多いのに対し、インモードは4-6程度と報告されています。
効果の面では、両者とも個人差がありますが、インモードは産毛や薄い毛に対してもレーザー脱毛より効果を発揮しやすいという特徴があります。これは、メラニン色素の有無に依存しない高周波の特性によるものです。
安全性の観点から見ると、レーザー脱毛は長年の実績があり、副作用のデータも豊富に蓄積されています。一方、インモードは比較的新しい技術のため、長期的な安全性についてはまだ検証段階にあります。
施術回数については、レーザー脱毛が5-8回程度必要なのに対し、インモードは個人差が大きく3-10回と幅があります。また、インモードは肌色に関係なく施術できるため、色黒の方や産毛が多い方には選択肢として価値があります。
とはいえ、どちらが優れているかは一概には言えません。あなたの肌質、毛質、ライフスタイルに合わせて最適な選択をすることが重要です。”
安全な施術を受けるための重要なポイントと注意事項
“インモード脱毛を安全に受けるために、施術前後で注意すべきポイントを具体的にご説明します。これらの知識があることで、副作用のリスクを大幅に軽減できます。
施術前の準備として最も重要なのは、2週間前からの日焼け厳禁です。日焼けした肌は熱ダメージを受けやすく、色素沈着や火傷のリスクが飛躍的に高まります。また、施術部位の毛抜きやワックス脱毛も4週間前から控える必要があります。これは毛根が残っていないと、インモードの効果が十分に発揮されないためです。
施術当日の注意点では、体調不良時の施術は避けるべきです。風邪や生理中、妊娠中の方は施術を延期することをお勧めします。また、施術前の飲酒や激しい運動も、血行促進により副作用のリスクを高める可能性があります。
施術後のケアが副作用予防の鍵となります。施術後24-48時間は入浴を避け、シャワーのみとし、水温もぬるめに設定してください。保湿ケアは施術当日から開始し、無香料・無着色の敏感肌用化粧品を使用することが重要です。
紫外線対策は施術後最低2週間、できれば1ヶ月間は徹底してください。SPF30以上の日焼け止めを2-3時間おきに塗り直し、直射日光を避ける生活を心がけましょう。
そんなあなたに追加でお伝えしたいのは、異常を感じた際の対応方法です。施術後に強い痛みや腫れ、水疱、膿などが見られた場合は、すぐに施術を受けたクリニックに連絡し、医師の診察を受けてください。”
信頼できるクリニック選びの具体的判断基準
“インモード脱毛の安全性は、施術を行うクリニックの質に大きく左右されます。後悔しないクリニック選びの具体的なポイントをお伝えします。
医師の資格と経験が最も重要な判断基準です。美容皮膚科専門医や形成外科専門医の資格を持つ医師が在籍しているかを必ず確認してください。また、インモード施術の症例数や経験年数も重要な指標となります。クリニックのウェブサイトや初回カウンセリングで、これらの情報を積極的に質問しましょう。
施設の医療体制も安全性に直結します。万が一のトラブル時に迅速に対応できる医療設備が整っているか、看護師などの医療スタッフが適切な研修を受けているかを確認してください。また、緊急時の医師の対応体制(24時間連絡可能か等)も重要なポイントです。
カウンセリングの質でクリニックの姿勢が分かります。リスクや副作用について十分な説明があるか、あなたの肌質や毛質に合った施術プランを提案してくれるか、費用について明確な説明があるかなどを評価しましょう。押し売りのような営業をするクリニックは避けることをお勧めします。
アフターケア体制の充実度も確認すべき項目です。施術後のトラブル対応、定期的な経過観察、追加料金の有無などについて、事前に明確にしておきましょう。
口コミや評判も参考になりますが、個人の感想には主観が含まれるため、医師の資格や施設の認可状況など、客観的な事実を重視して判断することが大切です。複数のクリニックでカウンセリングを受けて比較検討することで、より良い選択ができるでしょう。”
よくある質問
- Q.インモード脱毛は痛みが少ないと聞きましたが、全く痛くないのでしょうか?
- A.インモード脱毛は従来のレーザー脱毛と比較して痛みが軽減されていますが、完全に無痛ではありません。多くの患者さんは「温かい感覚」や「軽くチクチクする程度」と表現されます。痛みの感じ方は個人差が大きく、施術部位や毛の濃さによっても変わります。痛みが心配な方は、事前に医師と相談し、必要に応じて麻酔クリームの使用も検討できます。
- Q.インモード脱毛の効果はどのくらいの期間で実感できますか?また、何回程度の施術が必要ですか?
- A.効果の実感時期は個人差がありますが、一般的に3-4回目の施術後から毛が細くなったり、生えてくるスピードが遅くなったりする変化を感じる方が多いです。完了までの回数は毛質や部位により異なりますが、3-10回程度が目安とされています。ただし、効果には個人差があり、肌質や毛質によっては追加の施術が必要な場合もあります。医師と相談しながら、あなたに最適な施術計画を立てることが重要です。
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ライター
- 田中 健一
- 35歳
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- 田中 健一
- 35歳
- プロフィール
- 薬剤師資格を持つ医療ライター。製薬会社での勤務経験を活かし、科学的根拠に基づく解説と安全性を重視した情報提供を得意とする。薬事法に精通している。
- 専門分野
- 医療美容
- 薬事法
- 成分分析
- 安全性評価
- 監修者名
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- 西川 隆二
- 専門分野
- 皮膚科専門医・美容皮膚科指導医/皮膚科学・美容皮膚科・レーザー治療